ミドリフグは完全な海水魚ではなく、幼少の頃は淡水に近い環境で生育しています。

自然界では海水で生息しているミドリフグもいるので、印象とすれば海水で生育する熱帯魚と思われがちですが実際には違っているのです。

飼育をするのであればどちらがいいのか決めるのは飼い主になるので、ミドリフグは淡水と海水ではどちらで飼育すればいいのか、その成長過程に合わせて紹介していきましょう。

ミドリフグ 淡水 海水

ミドリフグが幼魚のころの生育環境

ミドリフグは幼魚のときには体長が2~3センチほどです。

ペットショップのような完全に飼育状況を把握しているところから購入していなければ、その大きさから現在の成長がどのくらいかを飼い主が想定することになります。

この幼魚の頃でも完全な淡水ではミドリフグは生育できず、限りなく淡水に近い汽水が最適となります。

汽水とは海水と淡水が入り混じっているもので、河川が海と合流する辺りが汽水となります。

飼育する場合で幼魚のころでは汽水の塩分濃度は海水の25%程度が妥当とされていますが、成長している度合いや個体差で全てが当てはまるとは言えません。

あくまでも一般的な数値なので、もしこの塩分濃度で飼育していてミドリフグの状態があまり良くなければ変えて見て様子を確かめて下さい。

この塩分濃度はミドリフグを飼育する上でとても重要になってくるので、飼い主は現在の塩分濃度がどれくらいなのか常に把握していなければいけません。

それから成長に合わせて塩分濃度を上げていくので、分からなければ濃度を測定できる機器が販売されているので、今後の飼育のためにも購入しておくことをお勧めします。

幼魚の時はやはり体が強くはないので、成長するまでは汽水の塩分濃度については特に注意を払ってあげて下さい。

ミドリフグが成長過程にあるときの生育環境

ミドリフグの飼育における水質管理で特に難しいのは成魚になるまでの期間だと言えます。

それは成長に合わせて塩分濃度を上げていかなければいけないため、どのくらいが現在の最適な塩分濃度なのか分かりにくくなるからです。

塩分濃度を上げてそれが合っていなければ元に戻せばいいのですが、この塩分濃度の変化は直ぐに行ってはミドリフグが病気になったりするため、時間をかけてゆっくりと行う必要があります。

その間はミドリフグは合っていない汽水で生活しなければいけなくなるので、飼い主の方には常に最適な塩分濃度の汽水を与えてあげて下さい。

ミドリフグを飼育するメリットとすれば、この種類は他の熱帯魚に比べても体が丈夫なので、少しくらいの負担は乗り切ってくれます。

しかしそれも度を過ぎれば耐えられるはずもないので、飼い主が汽水の塩分濃度を常に把握しておかなければいけない理由というのはここに有ります。

成魚になれば体もしっかりしてくるので、少しくらいの汽水の変化くらいは何ともなくなります。

それまでの辛抱なので、成魚になるまではしっかりと水質の管理を行ってあげて下さい。

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ミドリフグが成魚になってからの生育環境

ミドリフグの体長が16センチ以上になれば成魚とみなしても問題ありません。

成魚になれば抵抗力も強くなり、それまでの飼い主の負担は一気に軽減されるでしょう。

しかし成魚になったからといっても海水での飼育はあまりお勧めできません。

自然界では海水で生活しているミドリフグも確かにいますが、それは住んでいる個体もいるという程度のもので、全ての個体が海水で生育しているのでは無いのです。

ミドリフグの生育環境として適しているのが淡水か海水かと問われたら、どちらでもないとしか言えません。

やはりミドリフグは成魚になっても汽水を好む魚なのです。

実際にミドリフグを飼育している人の多くは、成魚になってからも汽水で飼育しています。

それは完全な海水と比べても少し塩分濃度を下げた水質の方が、生育期間が延びるという体験から来ていることです。

どれくらい下げればいいのかというと、海水の3/4くらいの塩分濃度が丁度良いでしょう。

個体差で誤差は有りますが、この塩分濃度を基準として調整してあげれば大丈夫です。

汽水の塩分濃度が合っていないとミドリフグが変調を来たすので、何か普段と違うような動きをすれば塩分濃度を疑ってみて下さい。

まとめ

ミドリフグの飼育で悩むのは汽水の塩分濃度ですが、合っていなければミドリフグが直ぐに知らせるので対応は可能です。

とても丈夫な魚で他の熱帯魚と比較しても生育期間が長いのですが、この水質の調整を間違えれば悪影響を与えてしまいます。

成魚になればそれまでの飼育での負担が軽減されるのは確かですが、それは軽減されるだけで無くなるという意味ではありません。

縁があってあなたの元にやって来たのですから、できるならいい環境で育っていってもらいたいと飼い主なら誰もが願うことです。

少しくらいの負担は背負っていってあげて下さい。

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