ドジョウというと、どんな環境でも生きていける、頑丈な生き物というイメージを持つ人が多いかと思います。
しかし、そんな生き物でも病気になることがあります。
ですので、ドジョウがかかる可能性のある病気について知っておくことは重要です。
ドジョウがなることがある病気はいろいろありますが、その中の一つに「白点病」というものがあります。
白点病には、淡水魚がかかる淡水性白点病と海水魚がかかる海水性白点病とがあります。
ドジョウは、実は「コイ目ドジョウ科」に分類されるコイの仲間の淡水魚です。
ですので、かかる可能性のあるのは淡水性白点病ということになります。
これにかかると、ドジョウはかゆがり、水槽内の水草、底砂にこすりつけるような動作を行います。
症状が進行すると、ひれや体表に白い点を発します。
とくにエラに発症すると、呼吸困難により亡くなるケースもあります。
ドジョウが白点病になる原因のメカニズム
淡水魚白点病をもたらすのは、繊毛虫の一種であるウオノカイセンチュウ(Ichthyophthirius multifiliis)です。
このため、海水魚の白点病と区別するためにイクチオフチリウス症と呼ばれる場合もあります。
まず、ドジョウに寄生するとホロント (phoront) という形態になります。
そこから成虫になり、ドジョウから離れシスト化(被嚢)します。
そして、水中や水底の砂の中で分裂増殖をし、遊走子(theront) が生まれ、その遊走子が再びドジョウに寄生する…といったサイクルができます。
では、ウオノカイセンチュウはどうやって侵入してくるかというと、水槽に川や沼地から採ってきた水草を設置しようとしたとき、その水草にシスト化(被嚢)して休眠状態になっていた、ウオノカイセンチュウが付着していた…というケースが多いようです。
自然中でウオノカイセンチュウが白点病をもたらすことはあまりなく、水槽のような狭いスペースで白点病になることが多いです。
また、ドジョウは環境の急変時に暴れたりしますが、そういったストレスや暴れた衝撃で粘膜が荒れているときに、その部分に寄生されやすいです。
まとめ
白点病はえらにかかると生命に影響しかねないので、飼育知識の中に入れておくことが肝心です。