春から初夏にかけて、水温が高くなってくるとビーシュリンプは繁殖期に入ります。
一般的に繁殖は難しいと思われがちですが、ビーシュリンプは環境さえ整えればあとはこちらがむやみに手を出さなくても繁殖し、メスが抱卵していることが多いです。
しかし、百パーセントは存在しないのが繁殖というもの。
なかには脱皮などのきっかけでメスが卵を手放してしまい、脱卵することも。
一度脱卵してしまったらもう孵化はできないの!?
人工孵化の可能性を検討してみます。
ビーシュリンプが脱卵しちゃった!人工孵化はできる?
最新の科学技術で、多くの自然現象を人工的に行えるようになっています。
ビーシュリンプがせっかく抱卵したのに、脱卵してままなんてあきらめきれない!という方もいるでしょう。
ビーシュリンプの人工孵化はできないわけではありませんが、難易度が高いというのが一般的な見解のようです。
今回はそのうち、実践例をひとつご紹介します。
脱卵した卵は、放っておくとそのまま孵化することはほぼありえません。
卵が孵化するにふさわしい環境をこちらで用意してあげる必要があります。
まず、脱卵した卵を見つけたらすぐに別のアクアリウムに保管しましょう。
サテライトとも呼ばれますが、水流や水温などの環境を調整する必要があるため、現在の水槽にいれておかないようにします。
卵を傷つけないよう、動かすときは慎重に。
サテライトに移動させたら卵を分離させます。
卵一個一個が多少動けるようにするためです。
卵がくっついたままだと接している面からカビてしまいます。
そして、卵が運動できるようにエアーレーションを調整します。
上下左右、少しずつ運動ができれば大丈夫です。
上記の方法での孵化成功例をいくつか聞いています。
しかし、人工孵化は環境の維持や脱卵した卵のコンディションによって大きく左右されます。
最適な環境にしたからといって絶対成功するわけではないのでご注意を。
まとめ
卵というのは繊細なものです。
ほんの少しの変化やショックで容易く孵化できなくなってしまいます。
そのためメスが抱卵し、孵化まで見守っているわけです。
人工孵化は決して簡単なものではありません。
リタイアしてしまった卵の状態次第でうまくいくことも、水槽を移動してすぐに亡くなってしまう場合もあります。
生命の誕生というのは奥が深いですね。