ディスカスを飼育する時は、多頭飼いが主流といわれている様です。
それは、ディスカスの生息地では、集団で生活していることが分かっているからです。
その様な環境の中、「ディスカスの喧嘩」は、ディスカスにとっては普通のことの様です。
一方、水槽飼育では、限られたスペースしかありませんから、逃げることも隠れることも難しいでしょう。
ディスカスの喧嘩や対策について調べます。
ディスカスと喧嘩
ディスカスの喧嘩には、成長過程の段階ごとに意味があるといわれています。
ただし、元々は気性が荒い種類ではなく、集団生活を好む様なので、気性の荒い個体が中にいたとしても、その個体にだけ対策を立てれば良いそうです。
ディスカスの幼魚の時期
何かと喧嘩になる様です。
ですが、それはコミュニケーションの様に見えたり、序列決めの練習の様に見えたり、まだまだ真剣な喧嘩ではなさそうです。
そういえるのは、喧嘩が長続きせず、餌やりの時には喧嘩を忘れて(争っていたのがウソの様に)、群がってくるからだそうです。
ディスカスの若魚の時期
ディスカスは、おおむね10cmまで成長すると、喧嘩は、「真剣な喧嘩」へと変わってくる様です。
個体差はあるものの、縄張りを主張する様になるといいます。
ディスカスの喧嘩の武器は「口先」ですが、お互いが口先で口や腹などを突き、追い回し、排除しようとするそうです。
その突き合いの喧嘩が、個体の序列を決めるともいわれ、喧嘩に強い個体がより広い縄張りを確保する傾向がある様です。
ディスカスの成魚の時期
主に、繁殖時期にオスの個体に見られる様です。
攻撃を仕掛けられた個体が弱腰になると、水槽の隅や設備の影などに逃げ込んでしまい、姿を見せると攻撃を受けるため、餌も満足に食べられず、そのまま弱ってしまうことも少なくないそうです。
また、力(強さ)で縄張り主張をする個体は、特定の個体だけを攻撃する場合もあれば、縄張りに入るどの個体にも攻撃をする場合がある様です。
攻撃された個体が、その攻撃に向かっていくと、序列が代わる場合もあるそうですが、お互いに過熱しても相手の命を脅かすほどの攻撃はしないといわれています。
さらに、ペアになったメスとの子育て中にも、喧嘩はあるそうです。
ディスカスの喧嘩対策
ディスカスの喧嘩には、必ず意味があるといわれています。
その原因さえ突き止めることができれば、そこを改善するだけで収まる場合も少なくないそうです。
たいていの成魚のディスカスの喧嘩の原因は、「縄張り争い」といわれていますが、幼魚や若魚の喧嘩は、「オスとメスは無関係で、身内の強弱を競う喧嘩、きょうだい喧嘩」や「自分とは別の個体や異性に興味を持ち、ちょっかいを出すことで始まる喧嘩」と考えられていて、「ディスカス同士のコミュニケーション」と唱える人もいる様です。
幼魚や若魚の時期の喧嘩は、執着がない様ですから、見ていて微笑ましいと考える飼育者も多い様です。
成魚
成魚の喧嘩は、見過ごす訳にはいかないといわれています。
喧嘩を仕掛ける個体を別の水槽に移動させるか、大きめの水槽なら、水槽を区切る(セパレータを使う)という方法などが良いそうです。
また、その逆に、いじめを受けている個体への注意を、ほかの個体に逸らす意味で、ディスカスを追加して、弱いディスカスを目立たなくさせるのも良い方法と考えられています。
また、ほかには意外にも縄張りが欲しいオスに向けて、「産卵塔を設置する」または、「産卵塔を増やす」だけでも喧嘩(イジメ)がなくなることがある様です。
まとめ
ディスカスの喧嘩の原因は、成長の段階で違いがあることが分かりましたが、1番対処に悩むのは、成魚の喧嘩でした。
成魚は喧嘩の相手を選ばず、縄張りを侵す個体には全て排除しようと喧嘩を仕掛けていく様です。
その対策は、
- 喧嘩の強い方を別の水槽に移す
- 広い水槽なら水槽を区切る
- 産卵塔を建てる(増やす)
という、ほんの些細なことで喧嘩が収まることがあるということが分かりました。