皆さんはプラナリアという生き物をご存じですか?
切っても再生する生き物として、理科の教科書などで紹介されているのを覚えている方もいるかもしれませんね。
プラナリアは再生力がとても高く、2つに切っても2匹のプラナリアに再生してしまうとても変わった生き物ですが、再生するのに条件などはあるのでしょうか?
ここではプラナリアの再生条件についてご紹介します。
プラナリアの再生条件は?
プラナリアはとても再生力が高く、2つに切っても2匹のプラナリアに再生してしまいますが、どんな環境でも再生できる、というわけではなく、いくつか条件があるようです。
まず一つ目は水温です。
プラナリアの種類によっても違ってきますが、プラナリアの代表的な種類であるナミウズムシの場合は、適温は10~20度ほどになるようです。
これよりも高くても低くても、再生能力の低下が見られるそうです。
また、水質もプラナリアの好みでない場合、再生率の低下が見られるそうです。
一番重要になるのは、餌を食べてから間隔をあける、ということになるようです。
プラナリアが餌を食べてから、1週間ほどあけておかないと、プラナリアを切断したときにプラナリア自身から出る消化液によって、プラナリアが溶けてしまう、ということが起こるそうです。
こうなってしまうと再生どころではなくなってしまうので、プラナリアを切断する実験を行うときは、直前に餌を与えないようにしてくださいね。
切り方によって再生力に違いがある?
プラナリアは切った個体が全て再生するのかというと、そういうわけでもなく、再生する部分もあれば、再生しない部分もあるようです。
プラナリアを横方向に何分割かすると、しっぽの方に行くにつれ、再生力が低くなっていくそうです。
また、横方向よりも、縦方向に切断した時の方が再生率が高いそうですよ。
再生能力が高く、1個体を、切り刻んで、100個に分割しても100個体の完全体として回復しちゃうプラナリア。で有名だけど、切り方が下手だったり、水が汚いと死んじゃうの。意外とデリケート。 pic.twitter.com/WqOE22UiZE
— 黒ラブ教授(国立科学博物館認定サイエンスコミュニケータ) (@kurorabukyouzyu) 2018年5月25日
まとめ
いかがでしたか?
ここではプラナリアの再生条件についてご紹介しました。
2つに切ると2匹になって復活する、なんて聞くと、どんな条件でも再生する生き物を想像してしまいますが、再生するのにもある程度条件があり、切断したものも必ず再生するわけではない、ということが分かって少し安心しましたね。
プラナリアの切断実験を考えている方は、切り方などもいくつか試し、観察してみるとおもしろいかもしれませんね。