シュノーケリングをするダイバーやマリンアクアリストの好む魚として人気のマンジュウイシモチ。
赤い大きな目も可愛いですが、体の前半分が鮮やかな黄色、体の後ろ半分が白地に褐色の水玉模様という組み合わせがなんとも特徴的な、小さく可愛らしい熱帯魚の一種です。
そんなポップな見た目のマンジュウイシモチですが、ちょっと気になるその名前の由来。
「マンジュウ」はそのままお饅頭だとして、「イシモチ」とあるのはちょっと聞き慣れないかもしれません。
では、その由来の詳細について紹介していきます。
マンジュウイシモチの名前の由来はお饅頭と…石??
まず、マンジュウイシモチの名前は和名で「饅頭石持」と書きます。
その感じが表すとおり、「お饅頭」のように体つきが丸いところから来ています。
マンジュウイシモチはテンジクダイの仲間なのですが、同じ仲間と比べると全長よりも体高が高く、見た目にも丸っこいのです。
それでは、あとに続く「石持」ってなんだろう??と思いますよね。
実はこれも文字そのまま、体の中に石を持っているから「石持」という名前なのです。
テンジクダイ科の魚はしばしば「イシモチ」とも呼ばれますが、その理由は、魚類によく見られる「耳石」という石がとくに大きい所から来ています。
耳石とは平衡感覚を司る、頭部分内部にある組織のことです。
因みにこれは私たちヒトや脊椎動物の内耳にも存在しています。
更にいうと、マンジュウイシモチの英名にもなかなか面白いものがあります。
英名は「Pajama cardinalfish(パジャマ・カーディナルフィッシュ)」といいます。
「Pajama=(寝間着の)パジャマ」、「cardinal=主要な、深紅の」なので「赤いパジャマ模様の魚」という意味になりますね。
大きめのひれも含めて、見た目と名前ともに何とも可愛らしい魚なので、女性に特に人気があるのだそうです。
まとめ
「マンジュウ」の由来が「お饅頭」から来ているというのは予想がつきましたが、「イシモチ」の由来が体内に大きめな耳石を持っているからという話から来ているのは、図鑑などによると俗称のようなところも有るようなので、初耳だという方もいらっしゃるかもしれません。
反して英名に例えられている「パジャマ」にはユーモアを感じてしまいます。
確かに一見すると水玉模様のパジャマのようで、とても可愛らしい魚だと思います。