一生懸命に愛情を注いでいるベタの血統を受け継がせ、繁殖にチャレンジしてみたいなど、ご自慢のベタを繁殖させることにより、さらに美しい品種が誕生したりします。
飼育は慣れてきたけど、繁殖は初めてだから不安…など、繁殖方法などについて話していきます。
繁殖の為に同じ水槽に入れるのはNG?
正確には、「ベタを繁殖させるために、いきなり同じ水槽に入れる」事は良くありません。
ベタはオスもメスもお互いの相性をかなり重要視するのです。
お互いの相性度をチェックせずにいきなり同じ水槽に入れてしまうと、ベタ特有の好戦的な習性によって、オスがメスを攻撃してしまいます。
繁殖する前に、お互いの相性度をチェックする「お見合い」のような事をさせる必要があります。
ベタの繁殖のための準備とは?
まずは相性を確かめるために、オスとメスを別々の透明な容器に入れて、お互いが見えるように設置します。
相性の良いメスを見たオスが発情しだすと、ヒレなど広げて求愛行動が始まります。
メスが求愛を受け入れると、体に縞模様が浮かび上がってきます。
求愛をするようになってから1~2日ほど経つと、オスが泡巣を作りだします。
泡巣は水草などに産卵した卵を安定させるために必要で、同時に繁殖の状態が整ったということになります。
泡巣が安定しやすいように予め水草を入れておきましょう。
繁殖する準備ができたら?
次にオスが作る泡巣が大きくなりだしたら、メスを同じ水槽に入れます。
同じ水槽に入ってからも、突如ケンカしてしまう事もある為、しばらくは目を離さずに様子をチェックしておくようにしましょう。
相性が良いとオスがメスを追いかけ回し、接合して産卵となり繁殖の成功です。
繁殖後に気をつけておきたいポイント!
産卵後はオスがメスを攻撃し始めます。
最悪の場合メスがボロボロになり、そのまま亡くなってしまう可能性もあるため、産卵に成功した後はすぐに別の水槽へ移しかえましょう。
産卵後、約2~3日程すると孵化します。
産卵後から稚魚が泳ぎだすまでの間は、オスが世話をすることになります。
世話をしている間はエサをあたえる事を控えたほうが良いでしょう。
稚魚を育成する事は、最大の難関だと覚えておいてください。
それはまず、孵化してからの稚魚がエサを食べる事が難しいのです。
体も口も小さいために、エサの種類が限られてしまうためです。
ベタの稚魚は何を食べる?
稚魚のエサは「インフゾリア」という微生物を食べます。
水草など利用して培養させることで湧かせることもできますが、インフゾリアは孵化してから5~8日間ほどの間だけなので、稚魚のエサはお店で購入するほうがよいでしょう。
5~8日以降は少しずつ大きくなっていくので、ブラインシュリンプ(エビの近種)など、大きさに合わせたエサを与えていきましょう。
まとめ
- お見合いや相性を確認せずに、いきなり同じ水槽に入れる事はやめておきましょう
- オスもメスも相性を1番にしているため、容器などを分けて相性の確認をしましょう
- 求愛のサインをしっかりと確認して、繁殖しやすい環境を整える
- 求愛していても突如ケンカも始まる可能性もあるため、同じ水槽に入れた直後はこまめにチェックする
- 産卵後はメスを別の水槽に移す。稚魚の世話はオスがする
- 孵化後のエサは育成する上で上なポイント