ディスカスは、水槽で飼育する様々な魚類の中でも「熱帯魚の王様」と呼ばれるほど大きくて美しく、見栄えのする淡水魚だということです。
原産は、南アメリカ大陸のアマゾン川といわれています。
今、国内で水槽飼育されている魚の中で、大変人気が高く、熱帯魚の代表格といわれている様です。
このディスカスを飼育する場合の設備について調べてみます。
目次
ディスカスを迎える時のポイント
ディスカスを迎える時のポイントは、いくつかある様です。
体の大きさ
- 餌が十分に足りている個体は、体が大きい場合が多い
- 体の大きさに対する目の割合が大きい個体は避けた方が良い
個体の体の表面
- ツヤがない
- 異物が付いている
- ヒレが立っていない
- ほっそりしている(痩せている)
などの様子が見られる個体は避けた方が良さそうです。
エラの様子
- 呼吸より速く開閉している
- 開閉の速度がほかの個体と比べて速い
- えらが欠けている
- 傷付いている
などの様子が見られる個体は避けた方が良さそうです。
口元の様子
- 口が曲がっている
- 欠けている
などの様子が見られる個体は避けた方が良さそうです。
泳ぐ時の様子
- 下を向いてばかりいる
- 泳ぎ方が鈍い
- 元気がない
などの様子が見られる個体は避けた方が良さそうです。
これらのポイントに注目しながら、「色つやが良く活発に泳ぎ回っている個体」を選んで迎えましょう。
初めて水槽に移す時の注意
- 1週間ほど前から、水槽に水を入れて「水の準備」をする
- 個体を水温と水質に長い時間(おおむね30分)かけて慣らす
- 体の表面に気になる変化を見つけたら、治療と予防を兼ねてトリートメントをする
- 水槽に移した当日の餌やりは控える
- 個体の体の表面に異常が出なければ、少しずつ餌やりを行う
ディスカスを迎えても、すぐに水槽に移さず、じっくり時間をかけて水槽の環境に慣らすことが大切の様です。
ディスカスを既存の個体と一緒にする場合
- いきなりは一緒にしない
- 新しく迎えた個体には、2週間程度のトリートメントを行う
すでに水槽にいる個体に悪い影響が出ない様に、新たに迎える個体の状態をしっかり観察して、健康が確認されてから一緒にする方が良い様です。
ディスカスの餌やり
- 専用の主食となる餌(ドライフード:ディスカスハンバーグ)を与える
- おやつ(生餌(イキエ):冷凍のアカムシやイトメなど)を与える
- おおむね15分でなくなる量を1日2回~3回程度のペースで与える
- 食べ残しはこまめに取り除く
餌は、専用の餌を与え、餌の量は与えすぎず、また余った餌は、時間を見て、すぐに取り除くのが水槽の水の汚れを最小限に抑えるコツの様です。
ディスカスを繁殖させたい
- ディスカスのオス、メスを見分けるのは慣れていても難しい
- 特に初心者は、すでにペアになっているものを選ぶ方が無難
- 成魚を5匹~6匹迎えて、水槽の中でペアができるのを待つ方法もある
ディスカスの設備
ディスカスの飼育は、難易度が高いといわれていた様ですが、最近では設備の向上により、しっかりと揃えれば、比較的簡単になったといわれています。
ディスカスは、成魚になると人の手のひらほどにも成長する魚の様ですから、小さいサイズの熱帯魚を飼育するよりも水が汚れやすいといわれています。
そこで、「大きな水槽」と「手入れの簡単なろ過装置」を中心とした設備を揃えていくのが良いそうです。
水槽の大きさ
- 一般的には60ワイドの水槽(60×45×45)を基準に、水槽の水換えの回数を少なくしたいと考えるなら、大きめがおすすめ
ろ過装置
- 理想は、「オーバーフロー(水槽以上の水を確保できる分、ろ過を別の水槽でできて、水槽の水が汚れにくくできる装置)」があれば良いが、高価である
- 大きいサイズのスポンジ製のフィルターと上部式のろ過器を用意
- 上部式フィルターとスポンジフィルターの組み合わせがおすすめ
- 上部式のフィルターの、ろ過装置の1番上にウールマットを敷く
上部式の「ろ過装置」のフィルターの1番上にウールマットを敷くのは、大きめのゴミが溜まったら、こまめにフィルターの掃除ができるためだそうです。
ろ過装置のフィルターを二重にし、汚れたら上のフィルターだけを掃除することでフィルターが詰まるのを遅らせ、大がかりな水換えの回数を減らすことに役立つといわれています。
水槽の底
- ディスカスの飼育に慣れるまでは、水槽に砂利や小石など、何も敷かない
- 慣れても、水換えのしやすさを考えて何も入れない飼育者がいる
水槽内を照らすライト
- 観賞するための照明は、特別なものでなくても良い
- 使用する蛍光灯は1本使用でも2本使用でも構わない
※ディスカスは、「明るいと隠れる」といわれている様ですが、個体によるともいわれています。
- 繁殖時は、照明を点けたままにする
飼育水槽の温度
- 成長を促進したいなら、30℃~32℃に保つ(稚魚や成魚までの個体)
- 成魚では、24℃~28℃で保つ
※水の温度が高いと、病気にかかりやすいといわれているそうです。
水草
水の温度のバランスが難しい様です。
水の温度が上がると、個体の活動は活発になり、餌も良く食べる様にはなるそうですが、苔は生えやすくなる様です。
餌を抑えて水の温度を下げずにいると、個体が満足に活動できず、体のバランスが崩れたり、抵抗力が弱い個体になる様です。
水草を水槽に配置する場合は、「水の温度」と「餌の種類」と「苔を食べる魚がいること」が理想の様です。
自然界ではそれが揃っているといいます。
水槽での飼育では、苔を取り除くことが最も大切ですが、水の質の変化も個体に対して良くない影響を与え、体を弱らせ、命を危険にさらすことにもなるといわれている様です。
まとめ
ディスカスを迎える時、見た目の様子はとても重要なポイントでした。
健康な個体は「目力(メヂカラ)」があり、「個体の方からアピールしてくるのが分かる」という言葉には、飼育者の「ディスカス愛」がよく表れていると感じました。
ディスカスを水槽に入れる時は、水槽に入れる1週間も前から個体がびっくりしない様に(環境の変化に異常が出ない様に)水を循環させて、準備をすることが必要だということが分かりました。
そうしないと病気になったり、命を落とす個体も現れるということでした。
ディスカスの飼育に必要な装置では、個体が大きく育つことを考えて大きめの水槽に、大きめのろ過装置を用意するのが良いということ、水槽の水換えの回数をできるだけ少なくできる様に、フィルターを二重にして、上のフィルターの掃除をこまめにすることがポイントだと分かりました。
水草を設置してのディスカスの飼育では、自然界と同じ条件にすることが難しい様です。
中には水草を設置した飼育の挑戦をする飼育者もいる様ですが、一般的ではない様でした。