青色や黄色、ピンク色などウミウシはカラフルなイメージと思っている方も多いのではないでしょうか。
しかしながら、白色と黒色のシンプルな体色のウミウシも存在しています。
白と黒なんて地味と思わないでくださいね。
二つの色が描く体のコントラストは、ビビットな色のウミウシとは違った美しさがあります。
一般的に色鮮やかなウミウシには毒を持つ種類が多いですが、シンプルな色のウミウシも危険なのでしょうか。
ここでは、白と黒のウミウシたちの種類についてみていきましょう。
白と黒の色を持つウミウシ
パンダツノウミウシ
白色と黒色のウミウシといえば、「パンダツノウミウシ」が代表として挙げられるでしょう。
半透明の白地の体、背中には7個の丸い黒班を持ちます。
頭部にある触角や背中の突起、口の周辺にある触手も黒色です。
まさにパンダと同じ色合いですね。
もちろん、姿はウミウシなのですが、角度によっては、パンダの表情そっくりに見えるときもあります。
ミノウミウシのような強い毒性はありませんが、パンダツノウミウシは暗褐色や橙色のカイメンに付着する内腔動物を餌としています。
そのため、カイメンに含まれる毒成分が100パーセント、パンダツノウミウシにないとは言い切れません。
トサカイボウミウシ
白色と黒色のコンビネーションに淡いピンク色がプラスされた体色を持つのが「トサカイボウミウシ」です。
体長は比較的大きく11センチメートルに達します。
背中は半透明の白色から淡いピンク色、細かな白い点が散在。
背面正中線は高く隆起しトサカ状に入り、このことから名前が付けられています。
この隆起部を取り囲むように、黒色の線が放射状に延びます。
日本以外では、タンザニアやオーストラリア、パプアニューギニアやソロモン諸島、フィリピン、パラオなどのインド洋や西太平洋で姿をみることができます。
まとめ
ここまで、白と黒のウミウシたちの種類についてみてきました。
確かに、アオウミウシやブルードラゴンと呼ばれるアオミノウミウシなどの鮮やかな色を持つ種類と比べると、ここで紹介したパンダツノウミウシやトサカイボウミウシは目立ちません。
しかしながら、二色の組み合わせや淡い色合いは、とても優しい気持ちにしてくれることも確かでしょう。
実際に海へ潜らないまでも、水族館などでぜひ一度ご覧ください。