日本の良い所は四季があるところと言われます。
人間は自然の春夏秋冬の美しさを堪能できるので、そんなのんきな事を言っていられるのかも知れません。
自然に住む生き物達は、どう冬を乗り越えるかが大問題であり、秋に紅葉を楽しむ余裕もなく、越冬の準備をするものもいれば、冬の寒さに耐えられずに命を落とす生き物もいます。
そんな日本の川に多く生息しているヨシノボリの寿命は3年~4年と言われています。
要は3、4回冬を越えて生きているという事です。
いったい何を食べて生き抜いているのでしょう。
そして、私達がヨシノボリを水槽で飼う時に冬をどう迎えたらいいのしょうか。
ヨシノボリの冬の対策についてご説明いたします。
ヨシノボリの冬の餌
ヨシノボリの水槽にヒーターは必要ありません。
日本に住む淡水魚は、周りが氷が張り始めたような寒さでも生き抜いているのです。
ヨシノボリの生息していた場所の環境で何に弱いかが解ります。
河川の上流域に住んでいたものは、寒さにはとても強いですが、夏の暑さにはとても弱い上に、水質の悪化にも敏感です。
一方、池などに住んでいたヨシノボリは、多少の水質の悪化や、暑さにさほど気を使う必要はありません。
自分の飼っているヨシノボリの環境を思い出して、飼育する必要があります。
寒さに強いヨシノボリですが、冬は活性が下がります。
そして餌を食べなくなります。
冬眠する生き物がそうするように、眠っているのではなく、無駄なエネルギーを使わずに、冬の間の餌の少ない時に、餌を食べなくてもいい状態を保つのです。
ヨシノボリも動く事は動きますが、餌をあえて与えなくてもいい状態なのです。
普段はがつがつ食べる冷凍のアカムシも結局食べませんので、水槽の水質の悪化にしかなりません。
その為、餌は人工的なものではなく、メダカなどの小魚を一緒に泳がせておくのがよいとされます。
食べたい時は食べるでしょうが、基本的には冬の間は見向きもしません。
しかし、春が近づき、水温が上がってくると、だんだん捕食を始めますので、その状態になったらいつもの餌を与えてください。
まとめ
ヨシノボリの最大の敵は寒さではなく、暑さであると言えます。
いつも冷たいきれいな川にいたヨシノボリは暑さで体調を崩し、免疫力が低下して病気にかかりやすくなってしまします。
ヨシノボリは雑食で何でも食べてしまう魚ですが、一番の餌は生きている小魚などです。
一番元気を取り戻します。
冬はほとんど動かずにじっとしてエネルギーの消費を抑えています。
冬は餌は入りません。
ただし、春に活性が上がる頃には、小魚などの生きた餌を与えるのがいいでしょう。
水槽の中も自然界も変わりません。
それが冬の間に失った力を回復させるには、一番の方法なのかもしれません。