ふっくらした身体に綺麗なくびれのラインを持つタナゴ。
そのフォルムと色に魅了されるファンも多い観賞魚です。
人気のある魚だけあってその実態も明らかになってきました。
魅力的なだけについつい手に入れたくなりますが、実は非常に希少な魚。
好む水域や繁殖方法を知れば、いかにタナゴがデリケートかがわかります。
その生息地の特徴やその種類、生態など、タナゴについて詳しくご紹介します。
タナゴってどんな魚?その生態の全容とは?
一般的に称される「タナゴ」は日本固有の魚ですが、その種に属される魚は中国、ベトナムなどにも多く分布されています。
どの魚も色彩豊かで薄型、やや後方に優美なヒレを持っています。
全長はだいたい10cm前後と小ぶりで、コイ目コイ科の魚ですが、後に巨大化せずに生き続けるため、それも観賞に好まれる理由と言えます。
主に雑食で、水藻やミジンコ、イトミミズなども食します。
水脈豊かな流れが緩い池や沼、川が主な生息地で、餌の水藻や産卵に必要な淡水二枚貝が生息する場所を好みます。
現在日本に生息するタナゴ種は、日本在来種と外来種合わせて16種類ほどとされています。
古くから釣り、食用としても好まれていたタナゴ。
しかし、繁殖が難しく、きれいな水質を選ぶ特徴から、現在その存在は珍しさを増しています。
住んでいるところはどこ?タナゴの主な生息地!
全種まとめれば日本全国に生息していると言えますが、主な日本固有種は、関東の千葉や栃木の一部から北限は青森と範囲が狭く、生息数も希少なためその多くが「絶滅危惧種」とされています。
それは、水質がよく流れが緩やかで、餌であるプランクトンや水藻の生い茂る川や池、沼を好むタナゴの生態によるものです。
自然河川や田園が広がる時代には、たくさんのタナゴが見られました。
しかし、やがて地域の宅地化が進み田んぼや清流が減ったことや、タナゴよりも大きく強い外来種との共存により外敵が増えたことで住処を追われるようになり生息地域も狭くなってきました。
まとめ
見ていてついついその魅力に惹かれるタナゴ。
なかなか住処がわかりにくいようですが、ショップでも購入は可能です。
しかし、デリケートで希少な種類の魚なので、大切に世話をする必要がありますね。