タナゴをみて、「この背びれの黒い点があるものは何?」と思った方は多いのではないでしょうか?
今、日本にいるタナゴの仲間は18種類あり、また定着した外来種も12種あります。
この中に背びれに黒い点があるものがいます。
今回はタナゴの中で背びれに黒い点があるものに関して紹介いたします。
タナゴの背びれの黒い点があるのは?
結論から申しますと、タナゴの背びれの黒い点は、幼魚斑とか、稚魚斑とよばれるもので、タナゴが、小さい時には持っているものが多いものです。
幼魚斑は種類によって違うようなので、幼魚斑をみるとタナゴの種類が確定できそうですが、幼魚斑がでるすべてのタナゴの形を確認できているわけではないので、タナゴの種類を完全に特定に至るわけではありません。
この幼魚斑ですが、タナゴ属の一部とバラタナゴ属に見られる特徴です。
一般にタナゴは稚魚の時には、群れを作ります。
バラタナゴ属は比較的小さい種類が多く、成魚になっても群れで行動する事が多いので、外的から身をまもるために、集団で行動する際に仲間を見分ける役割をはたしているのではないかとも言われています。
又、幼魚斑は、オスは比較的早く消えていきます。
メスはしばらく残っていて、産卵管を出すようになっても残っているケースが見受けられます。
釣ってきた魚の場合、幼魚斑があると、タイリクバラタナゴのケースが多く見受けられます。
タイリクバラタナゴのメスは成魚になっても幼魚斑が残っている時期が長いようです。
タイリクバラタナゴは外来種で、「侵略的外来種」に指定されています。
ニホンバラタナゴと外見は酷似していますが、タイリクバラタナゴの方が大型化する上に成長が早いので、結果として、ニホンバラタナゴとの交配が多くなり、純血ニホンバラタナゴの減少が問題になっています。
まとめ
タナゴの背びれの黒い点は幼魚斑ですが、この幼魚斑、タナゴの美しさや可愛らしさを引き立てているように見えます。
先ほど、この幼魚斑の形から種類の特定はできないと記載しましたが、一部できそうなものもあるので、紹介しておきます。
バラタナゴは三日月型で、カゼトゲタナゴやスイゲンゼニタナゴは楕円型です。
もし機会があったら注意して見て下さい。