観賞用淡水魚で、特に日本固有の魚の中では見た目もキレイで愛嬌溢れるフォルムがかわいいと人気のタナゴ。
良好な生息地を選ぶタナゴの寿命は、長くて4〜5年とされています。
ですので、できればその間に一度は繁殖を試みてみたいものです。
それには、卵を産み付けるために共生させる淡水二枚貝の存在を忘れてはいけません。
では、どのような貝を選べば良いのでしょうか。
一般的にはイシガイ系の貝を好む、と言われています。
そして、その種類は、タナゴの種類によって異なる場合があります。
タナゴの産卵方法と好む二枚貝についてお話しします。
タナゴの産卵の仕方とその特徴は?
タナゴの産卵時期は大きく春と秋に分かれています。
例えば、ヤリタナゴが主に春が繁殖期ですが、タナゴ属のカネヒラなどは、秋に産卵、孵化します。
どの種のタナゴも接合方法としては人工接合もありますが、一般的には二枚貝と共生させ体内に接合させる方法がスタンダードで、室内飼育でもこの方法がとられることが多いです。
そのため、水槽内で飼っている場合は、飼っている魚の種類に沿った好みの貝を入手し、繁殖期まで大事に育てる必要があります。
この二枚貝の飼育がタナゴよりも難しいことから、イコール、人工飼育上タナゴの繁殖は難しいとされています。
タナゴが産卵に好む貝の種類は?
一般にタナゴ属の産卵にはイシガイ系の貝が適していると言われています。
タナゴが好む種類です。
中でも、イシ貝、マツカサ貝、ドブ貝、カタハ貝、カラス貝、タテボシ貝が挙げられます。
タナゴ各種によって生息地域も違うように、若干貝の好みの組み合わせも違っています。
タナゴは主にドブ貝、カラス貝を好むため、それらの貝がいる池や川などにタナゴも生息して繁殖期を待つわけです。
まとめ
タナゴの産卵には二枚貝の存在が大きいゆえに、好みの貝が棲みつく場所が自動的にタナゴの住処となります。
ですから、その習性に沿って人工飼育での繁殖においてはコンディションの良い二枚貝の選択と、タナゴと二枚貝双方に見合った水質と環境のキープが鍵となってくるのです。