カージナルテトラの原産は南アメリカのアマゾン川上流域で、その支流にあたるネグロ川などでみられるブラックウォーター(黒褐色の水)流域に生息しています。
ブラックウォーターは字のごとくコーヒーのような黒褐色の色をしており、ph値は酸性に寄っています。
河川周辺の土壌から流れ出す腐植酸の影響で独特の黒い色を発色していますが、成分は植物の三大栄養素である、窒素、リン、カリウムが豊富に含まれています。
成魚の体長は約4cmで身体上部から尾びれにかけて光沢のある青色の線が入り、下半分は全体的に赤みを帯びています。
飼育に関しては攻撃性は無く性格は穏和、他種類の魚ともトラブルを起こすことは殆どないため、混泳に適すると言われています。
比較的丈夫で飼いやすい事から初心者向きと言われています。
カージナルテトラと水槽内の苔(コケ)について!コケは食べるのか?
水槽内に発生したコケは水質の低下や汚染の原因にもなるのでアクアリウムにとってコケは無視することのできない重大案件と言っても過言ではありません。
しかしカージナルテトラは水槽内のコケを食べるオトシンクルスなどと違って、自らコケを食べることはしません。
カージナルテトラはアマゾン原産の熱帯魚のため水温は23℃~29℃が好ましく、ph値は3.5~7.5程度の弱酸性~中性、硬度は軟水から中硬水がベストです。
カージナルテトラは水質の変化にも比較的強い方ですが、まめな換水できれいな環境を整えることが必要です。
コケの対策と効果的なコケ取り生体(掃除屋)の選択
上記のようにカージナルテトラはコケを食べないため、コケが発生した場合は人の手で物理的に取り除くか、コケ取り生体(掃除屋)の投入をしなければなりません。
代表的なのがヤマトヌマエビ、ミナミヌマエビなどのエビ・シュリンプ系の生体です。
特にヤマトヌマエビの得意とする分野はアオミドロやヒゲ状藻の糸系のコケです。
続いてオトシンクルス・オトシンネグロなどのナマズ系生体です。
こちらの生体はエビ類が食べない茶ゴケなどの水槽のガラス面や、岩、流木にこびりつくコケを主食にしている小型熱帯魚です。
熱帯魚の他にはフネアマ貝や石巻貝などの貝類もコケ取り生体として水槽内で飼われることがあります。
しかしこれらは食べるコケの種類が微妙に違うのでコケの種類に応じて使い分けることが望ましいようです。
まとめ
カージナルテトラはコケを食さないため、水槽内の環境が悪化しないように、定期的な水換えや掃除、コケ取り生体を飼育する必要があることがわかりました。
糸状藻に対してはヤマト・ミナミヌマエビのエビ系生体を、ガラス面、斑状藻に関してはオトシンクルスかオトシンネグロなどのナマズ系、ガラス面のコケには貝系を投入するなどコケの種類と状態に合わせて生体を選ぶことが必要なようです。
コケの発生は水質汚染や水槽内の環境悪化に繋がる見過ごせない状態です。
アクアリウムは景観を楽しむのも醍醐味ですが、飼育者は普段から観察の目を光らせ普段と違うサインを見逃さないようにしましょう。