ペアで水槽に入れていたアロワナの片方が、口の中に卵を沢山入れてた!
もしそんな場面に遭遇したとしたら、誰だって驚きますよね。
熱帯魚は産卵した後の卵を食べることがあるので、そういう場面に遭遇したらびっくりして「食べてしまうのかな?」と思っても仕方のないことです。
実はアロワナは繁殖方法が他の魚とは少し違っているんですよ。
今回はアロワナの不思議な繁殖についていろいろお話ししていこうかと思っています。
アロワナが卵を口の中に…食べるの?
まず最初に、「アロワナが卵を食べているのか?」ですが、答えはNoです。
口に卵を入れているのは、卵を餌と間違えているわけではないんですよ。
実はアロワナのオスは、メスが生んだ卵を口の中で育てます。
これは「マウスブリーディング」と呼ばれる行為で、魚の繁殖方法の中の一つです。
アロワナは、フィーリングが合わないと決して繁殖行為をしない魚です。
飼育環境の中でペアリングを行うときは時間をかけてお見合いしたりするようですね。
それでもやはり相性があわないとダメなんです。
ペアリングが上手くいって繁殖に成功すると、メスが水底に産んだ直径9~12mmぐらいのオレンジ色の卵をオスが口の中に入れ、卵がふ化して稚魚が一人立ちするまでの40日以上もの期間、エサも食べずにひたすらわが子を口の中で守り続けます。
可愛い稚魚を育てるためとはいえ、簡単に出来ないことですよね。
そして40日以上が過ぎた時、稚魚はオスの口の中から外の世界へと飛び出していきます。
まとめ
アロワナが卵を食べているように見えるのは、本当は一生懸命子育てしている姿だったというわけです。
でも、フィーリングが合わないと繁殖しないなんて、正に「恋する魚」ですね。
しかも、お父さんは身を削って懸命に子育てをする。
すごいことですよ。
水槽内での繁殖は難しいと言われていますが、こんな姿を見るためにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。