スジエビはテナガエビ科に属淡水性のエビとして知られ、北は北海道、南は沖縄まで確認され日本領土の殆どに生息する私たちにとって馴染み深い生物です。
性質は肉食種らしく獰猛で非常に縄張り意識が高く、同種間でも容赦なく襲います。
テナガエビ科の特徴である、長い前脚に強力なハサミが付いており武器として使用します。
アクアリストの間ではスジエビ=混泳は無理、とレッテルを貼る方がいますが、環境の工夫と適正飼育数を守れば他種との混泳は意外に難しくないのも事実と言えます。
条件としては60cm水槽の場合スジエビの飼育数を2~3匹程度に抑える事。
他の生体が隠れられそうな流木やオブジェ、水草の設置。
スジエビの体長以下の個体を投入しないことなどが挙げられます。
最終的にはちゃんとスジエビに餌が行き渡るようにして飢餓状態にしないことが最優先と言えるかもしれません。
気性が荒く水槽内のハンターとして悪名高いスジエビですが、他の魚たちと共存するためには工夫と努力が必要のようですね。
スジエビと金魚の混泳は?
スジエビと他の生物の混泳は基本的に前述した、条件が整えば難しい事ではありません。
金魚に限らず魚類はスジエビより体長が大きければ襲われることはないですが、弱って動きが鈍ってきている時や、深夜帯に魚が寝静まっている時に、スジエビが魚のヒレなどにしがみつきジワジワと捕食されてしまうこともあるようです。
スジエビは飢餓状態ではなく自分のテリトリーが守られた環境であればそうそう他種を襲うことはありません。
十分な広さ、適度な隠れ家、餌を絶やさない等の条件が整えば金魚との混泳は十分可能と言えるでしょう。
スジエビとドジョウの混泳は?
スジエビとドジョウの混泳は、ドジョウの特性に隠れ家がないとストレスを感じる、水温が低くなると砂底で冬眠をするなどの行動があるため、決してスジエビと混泳するにあたり相性が良くないことが挙げられます。
スジエビもドジョウも水槽の低層に生息し遭遇機会が多い事、水温が低くなると動きが鈍くなることからスジエビの攻撃を受けやすい可能性があります。
ドジョウは他の魚のように環境を整えて、スジエビと混泳しやすい状況を構築するのが難しい部類であることは間違いなさそうです。
まとめ
環境と条件さえ整えばスジエビと金魚、ドジョウの混泳は難しくありません。
しかしドジョウに限って言えることは、生息域が重なってしまうと同時に水温の変化などによりスジエビの攻撃を受けやすい事も分かりました。
飼育者としては色々な生物をバランスよく投入し、華やかなアクアリウムを形成したいところですが、スジエビと他の品種の混泳をメインとして考えるならば、厳密に条件を守り慎重な選択が必要となりますね。