鮮やかな青色の体が印象的なソラスズメダイですが、体の色が美しい青色から黒ずんだ色へと変化することをご存知でしょうか。

体の色が変化する現象は、ソラスズメダイがふだん生息する海中だけではなく、飼育時においてもあらわれます。

このような色の変化はストレスそれとも警戒色なのでしょうか。

ここでは、ソラスズメダイの色の変化についてみていきましょう。

ソラスズメダイ 色

ソラスズメダイが色を変化させる状況とは?

目に飛び込んでくるようなソラスズメダイの青色ですが、これは鱗の皮膚から青い光が選択的に反射した働きによるものです。

ソラスズメダイを含む青い色の魚には青色の色素は存在しません。

青い色素がないのに青くみえることに不思議さをおぼえる方もいると思いますが、これは魚の皮膚にある「虹色素胞」という色素胞に含まれるグアニン結晶の作用で、人に青い色の魚と認識させているのです。

このような働きのもと、どのようなときにソラスズメダイは、体の色を変化させるのでしょうか。

ソラスズメダイは鮮やかな青色から黒ずんだ色へと変化し、しばらくの間そのままでいたり、すぐに色が戻ったりします。

みつかった当初は色が変化する理由がハッキリしなかったのですが、生態の観察や研究が進んだ現在では、環境や温度の変化が影響することが分かってきました。

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7~8月の水温が高い海の中を泳いでいるソラスズメダイの体色は、鮮やかなブルーですがサンゴや岩場などの隠れ家にはいると、黒っぽい色へと変化、再び海中に戻ると鮮やかなブルーへと色が変わります。

隠れ家に入ったときの他にも、危険を察知した場合にも黒褐色へと変化することが知られており、ストレスを感じたときに体の色を変化させると考えられます。

水温の変化も色を変化させる要因です。

夏から秋へと季節が変わり、ソラスズメダイの成長と同時に海水の水温も低下します。

水温の低下と共にソラスズメダイの体色は黒っぽい青色へと変化していきます。

水温の低下または成長による理由かは明確ではありませんが、飼育時における水温の上昇にもソラスズメダイは体色を黒っぽく変化させるため、水温の変化も体色を変える要因の一つといえるでしょう。

まとめ

ここまで、ソラスズメダイの色の変化についてみてきました。

青くみえるソラスズメダイが青色の色素を持っておらず、反射により青く認識させていることには驚かされましたね。

色を変化させるのは、環境が変化したときや水温が変化したときに瞬間的にあらわれ、危険が去ったり、適した水温になったりしたときに本来の青色に戻ります。

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