ミドリフグはその愛らしい外見から人気が高い熱帯魚で、ホームセンターやペットショップでよく売られていて購入しやすいので、これから飼育してみたいという人は少なくないでしょう。

しかし、このミドリフグは少し変わった特徴を持っていて、飼育が全くの初心者の人は事前にその特徴について知っておかなければ、いきなり飼育に取り掛かっても失敗の可能性が高くなります。

そんな初心者さんのために、ミドリフグを飼育する上で基本となる注意点について紹介しましょう。

ミドリフグ 飼育 初心者

ミドリフグの飼育に必要な水槽の大きさ

ミドリフグは幼魚の時は一般的に2~3センチほどの大きさしかありませんが、成魚になると10~15センチまで大きくなります。

この大きさまで成長する場合、水槽は60センチ以上のものが必要になります。

水槽は大きければ大きいほど飼育する魚にとっては嬉しいものですが、魚のように水の中で生活する生き物は、水の管理を怠ると直ぐに弱ってしまいます。

水の管理とは温度と水質の汚れです。

ミドリフグは元々は熱帯地域に生息している魚なので、水温は25℃前後が適しています。

ただしミドリフグは強い部類に入るので、水温は22~28度の間にあれば大丈夫です。

自然界では水に流れがあるので清潔さが保たれていますが、水槽のように流れのない場所では直ぐに水が濁ってしまいます。

そうすると魚は病気になりやすくなるため、水の清潔さはとても重要になってきます。

水を人工的にきれいにしてくれるろ過機がありますが、あまりに水槽が大きいと持っている能力が限られているので、水槽については適度な大きさに抑えていた方がいいと言えます。

初心者の方に知って欲しいミドリフグの特殊な飼育環境

ミドリフグが他の魚と大きく違う特徴というと、使用する水は海水と淡水が混ざり合った汽水を使用しなければいけないことです。

簡単に言うと海水を薄めたものですが、注意すべきは塩分濃度です。

ミドリフグは幼魚と成魚では生育する汽水の塩分濃度が違っています。

自然界で生息する場合には幼魚の頃は塩分濃度の低い場所にいて、成魚になると塩分濃度の濃い場所に住む場所を移動しています。

ミドリフグは幼魚のときは海水の塩分濃度の1/4、成魚になると海水の塩分濃度の半分から海水そのものの濃度が必要になってきます。

これを間違うとミドリフグは生育が困難になってしまいます。

初心者の方は海水を人口的に作るには真水に塩を入れればいいと考えるでしょうが、それでは海水にはならずにただの塩水になってしまいます。

海水にはミネラルの他にいろいろな成分が含まれているので、海水を作るには市販されている「海水の素」を使わなければいけません。

「海水の素」はホームセンターや熱帯魚ショップで販売しているので、ミドリフグを飼育するのであれば購入は必須となります。

スポンサードリンク

ミドリフグを飼育するために与えるべき餌

ミドリフグは飼育している人が多いので、人工的に必要な栄養素を配合している人工飼料が販売されています。

初心者の方は、この人工飼料を餌にすれば間違いありません。

ただし人間でもおやつが食べたいように、ミドリフグも人工飼料ばかりでは飽きてしまいます。

そのため適度に別の餌を与えるようにして下さい。

人工飼料以外の餌としては「赤虫」「クリル」「しじみ」などがあります。

「クリル」とはエビを乾燥させたもので、「しじみ」は市販されているものを茹でて与えれば大丈夫です。

「赤虫」はミドリフグが特に好物としていて冷凍と乾燥したものがありますが、乾燥したものはお腹を壊してしまう可能性があるので、使うのであれば冷凍されたものをおすすめします。

餌は主食を人工飼料にして、間隔を空けて赤虫とクリルを与えれば問題ありません。

しじみも悪くはありませんが、しじみを餌にすると水質が悪くなるために頻繁には与えない方がいいです。

まとめ

初心者の人はミドリフグを見ると、その可愛さに直ぐにでも飼育したいと考えるでしょう。

しかし生物はどんな種類であろうと、その生育環境を無視しては上手く飼育できません。

特にミドリフグは熱帯地域で生息している魚なので、その飼育は簡単ではないと言えます。

しかし上手に飼育ができたら、その姿に癒されるのは確実です。

生育期間が長い魚なのですから、少しでも長く一緒に生活するために大切になるのは事前の知識となってくるのです。

スポンサードリンク