ディスカスを飼育するにあたり、気をつけておかなければならない事があります。
その病の1つがエラ病と呼ばれる病気です。
症状が進行していくほど治療が困難で、成長にも影響を与えてしまう「エラ病」。
今回はその「症状」と「治療」についてお話していきます。
エラ病ってどんな病気?症状は?
エラ病とはディスカスに限らず、熱帯魚がかかりやすいと言われる感染症の通称です。
感染症といっても複数の種類があり、その総称として一般的に言われているのが「エラ病」です。
エラの機能不全が原因で呼吸障害などに陥ってしまいます。
それは酸欠状態となるために、酸素を求めて漂う行動になり、泳ぐ行動自体がすくなくなって、水底あたりでじっとしたままの状態です。
エラ病がおきる原因として、考えられる多くは「カラムナリス菌」といった菌が引きおこす感染症です。
その他にも「尾ぐされ病」「口ぐされ病」といった感染を発症させます。
それ以外にも寄生虫による発症もあります。
このエラ病が進行すると、エラの辺りが腫れてきたり、黒っぽく変色していきます。
またエラが溶けているような状態になるなど、様々な異常が見うけられます。
進行し続けて末期の状態となると、体色が全体的に変色して、エラが開いたままの状態や目が飛び出したような状態となり、泳ぐことはおろか全く動かなくなります。
そして呼吸困難となってなくなってしまいます。
寄生虫による発症の場合はエラが粘液で覆われて、こちらも呼吸困難となり窒息してしまいます。
エラ病に限らず感染症の多くは早期発見して軽い症状のうちに、治療をしていくことが大切です。
異常がないかをよく観察してあげましょう。
エラ病に感染したら?治療はできるの?
エラ病に感染してしまったら、まずは別の水槽に隔離する事が必要です。
特に混泳させている環境であれば早急に対処するのが良いと思います。
そして、エラ病といっても様々な種類がある為に治療する場合は、感染症の診断をしておいた方がよいでしょう。
感染症の種類により治療方法も異なります。
まずは、別の水槽に隔離したディスカスを塩浴や薬浴させてあげましょう。
病気治療の基本は塩浴が好ましいようです。
水槽の水を0.5%程度の塩水にします。
塩浴濃度は0.4~0.5%、1リットルあたり5gまでが最適な範囲です。
熱帯魚の体内塩分濃度は0.6%程度なので、濃度の差を近づける事でディスカスの体力への負担も減らすことができます。
ただし、塩浴濃度を上げ過ぎてしますと殺菌の効果は期待できますが、その分ディスカスへの負担も大きくなってしまうために注意が必要です。
治療中は体力との長期戦になるので、最適な塩浴環境は感染症の進行を防いでくれて、ストレスの減少にも繋がります。
まとめ
- エラの機能不全が原因で呼吸障害などの総称がエラ病
- エラ病の原因として「カラムナリス菌」の場合が多い
- 進行していくと様々な異常が見られる
- 感染した場合はいち早く別の水槽へ移して隔離する
- 基本は塩浴とされているが、感染症の種類によって治療法も異なる