石巻貝(イシマキガイ)は、巻き貝の一種で、西太平洋の沿岸に分布している淡水・気水生の貝です。
水槽などで生き物を飼う人やアクアリウムをしている人は、水槽の苔を掃除するために石巻貝を一緒に飼う事も多く、馴染みのある貝です。
石巻貝に似ている巻き貝に、タニシという巻き貝がいます。
アジア圏に多く生息していて、日本では田んぼや排水路などで見かけることができます。
タニシの種類は多く、日本ではナガタニシやマルタニシ、オオタニシ、ヒメタニシの4種類が多く生息しているそうです。
石巻貝と、タニシやヒメタニシは似ている巻き貝ですが、その違いについて気になったので調べてみました。
石巻貝とタニシの違い
石巻貝とタニシは、同じ淡水で活動をする巻き貝ですが、違いはいくつかあります。
まずは、生態の違いで、石巻貝の特徴として、淡水でも汽水のどちらでも活動をするという特徴がありますが、タニシは基本的に淡水でしか活動をすることができません。
次に、アクアリウムなど水槽で飼った場合の違いでは、水槽についたコケなどを取る能力は石巻貝のほうが高くよく苔を取ってくれます。
しかし、石巻貝は卵を産みますが、孵化は淡水と汽水が混じっている場所でなければしないらしいので、繁殖はしません。
タニシの繁殖は、卵胎生とよばれるもので、体内に卵を持ち、稚貝が生まれてから、体の外に産むというものです。
これによりタニシの卵によって水槽が汚れることは無いのです。
また、石巻貝は転倒をした場合、自分で起き上がるのは困難ですが、タニシは自力で起き上がることができるなどの違いがあります。
石巻貝とヒメタニシの違い
日本には4種類のタニシが生息していますが、アクアリウムや水槽の苔取りとして活躍が期待されているのはヒメタニシという種類です。
ヒメタニシは、日本全国に生息しており、池や沼、田んぼなどで見かけることができます。
水質汚染にも強いので、ヒメタニシがコケ取り用として期待されているのです。
ヒメタニシは貝殻も特徴的で、細長く上に伸びていきます。
アクアリウムなど、水槽の中や見た目を気にする場合は、石巻貝よりもタニシのほうが貝殻の螺旋がはっきりとしており美しいため、タニシのほうを採用している人もいるようです。
まとめ
石巻貝とタニシでは、苔を取る能力は石巻貝のほうが高いですが、繁殖は行わず、寿命も1年と短いので消耗品になってしまいますが、タニシの場合は繁殖も行うので長期的に利用しやすいようです。
ヒメタニシはタニシの中でも細長い感じで、石巻貝よりも貝殻の螺旋がハッキリしており見た目が良いです。