ミドリフグは他の熱帯魚と比べても生育期間の長い丈夫な魚ですが、生物である以上は寿命が存在しています。
その寿命も飼育をしているのであれば、飼い主さんの飼育のやり方次第で長くなったり短くなったりするので、飼育には知識が必要になってきます。
いい生育環境にすれば寿命は延びていくものなので、どうすればミドリフグにとっての良い環境が作れるのかご紹介しましょう。
ミドリフグの寿命と淡水との関係
ミドリフグは汽水という水質で生育するので、淡水だけでは生育できません。
この淡水を住みやすい海水が混ざった汽水にしなくてはいけないのです。
この汽水ですが、問題になるのが、塩分濃度です。
低すぎても高すぎても寿命に影響してしまうので、飼い主さんはどれくらいが現段階でのミドリフグに最適なのか把握しておかなければいけません。
塩分濃度を知るためには濃度を測定する機器というものがありますので、それを購入して使うといいでしょう。
最初は慣れないので時間がかかるかもしれませんが、この塩分濃度は特にミドリフグの飼育の上で重要になってくるので、正確に調べられるようにしていて下さい。
また淡水として水道水を利用する場合には、そのままでは使えないので大きめの容器が必要になります。
水道水にはカルキなどのように、衛生状態を保つために含まれているものがありますが、この成分がミドリフグには良くないからです。
水道水に含まれているカルキなどを取り除く方法は、水道水を容器に入れて数日間放置しておけばいいだけです。
間違っても水道水をそのまま水槽に入れるようなことを行ってはいけません。
ミドリフグの寿命と海水との関係
ミドリフグり住む汽水を作るには淡水と海水を規定量の割合で混ぜてあげればいいのですが、この海水を作るにも必要になる物があります。
海水は海から直接に汲んで使うような飼主さんはあまりいないでしょう。
そのために人工的に作るのですが、ペットショップには淡水に混ぜただけで海水が作れる「海水の素」という商品があるので、それを購入して作って下さい。
この海水ですが注意すべき点があり、それはph値です。
海水は塩分を含んでいるので酸性になりやすいのですが、ミドリフグはアルカリ性の水質を好みます。
淡水は中性なので、この海水をアルカリ性にしなければいけないのです。
酸性かアルカリ性か調べるために小学生の理科の授業でリトマス試験紙というものを使ったはずですが、これは水質のph値を測定するには不向きなので使わない方がいいです。
中性はph7ですが、ミドリフグが生育できるのはアルカリ性なのでph8が最適です。
このph値を間違ったために衰弱するというのはよくあることです。
水のph値を測るには専用の試薬というものがあるので、ペットショップでミドリフグを購入する時に店の方に聞いてみて下さい。
ペットショップのような専門店には置いてあるのが通常です。
どんな試薬があるのか分かれば、後は通販で簡単に入手できるようになるので購入は楽になっていきます。
ミドリフグの寿命と水質との関係
ミドリフグにとっての最適な水質を管理していないと、衰弱するだけでなく病気にもなりやすくなります。
ミドリフグは丈夫な魚ですが、やはり体調不良になったり病気にもかかったりします。
ミドリフグは汽水で生活していて、その塩分濃度も成長に合わせて変化させる必要があります。
また成魚になってそれほど頻繁に塩分濃度の調整が必要なくなったとしても、その状況に応じて変えていかなければいけません。
ミドリフグは水を汚しやすいので、この水質の管理は常に行ってあげて下さい。
餌の食べ残しや排泄物が多いと雑菌が繁殖するので皮膚病になったりします。
皮膚病そのものでは寿命にあまり影響しませんが、皮膚病になると体を底砂などにこすりつけたりするので怪我をする危険性が出てきます。
また餌の食べ残しや排泄物からアンモニアが発生し、このアンモニアで中毒を起こすこともあります。
アンモニア中毒は人間と同じ状態になってしまい、呼吸や動悸が早くなってくるので早く対処する必要があります。
ミドリフグが水槽の底でじっとして動かないような状態になるとアンモニア中毒かもしれないので、直ぐに水換えを行って下さい。
水質は気温や湿度、日光など様々な条件で変化します。
この水質の管理は飼い主さんにしか行えないのですから、常に気を配るようにしておくことが重要になってきます。
まとめ
ミドリフグは丈夫な魚だとペットショップでも説明してくれるでしょう。
確かに他の熱帯魚に比べると丈夫なのですが、生物である以上は絶対ということはありません。
飼育環境によっては通常の倍近くまで生育期間を延ばすことも可能なので、いつまでも一緒に暮らしていくためには、飼い主さんの日頃からの気遣いが必要になってきます。