モツゴという淡水魚をご存知ですか?
比較的穏やかな魚で、餌や水、温度管理などもしやすく飼育をした事がない方にもオススメと言われています。
川に釣りへ行って見かけた方も多いのではないでしょうか?
このモツゴ、実は同じ「モツゴ」とつく似た魚がいるんです!
同じ名前なだけに、見た目や性質も同じ?そんな疑問にお答えします。
モツゴとウシモツゴの違いってどんなところ?
モツゴは中国東部、朝鮮半島、台湾などに分布。
国内では関東地方より西に自然分布していると言われていましたが、現在では北海道や沖縄と、日本各地で見られるようになっています。
モツゴは完全な側線を持っており、これで他のモツゴと見分けが出来ます。
繁殖期は4月~8月。
植物や石などの表面に卵を産みます。
卵は8~12日程度で孵化し、オスが卵を守ります。
ウシモツゴは三重、愛知、岐阜などの濃尾平野に自然分布しています。
全長は4~7㎝。
一見、似ていますが、ウシモツゴはモツゴ程には大きくなりません。
そして、側線は不完全で、モツゴにある縦帯も小さい頃はあっても成魚でほぼ消えます。
モツゴの中で最も体高の高いものがこのウシモツゴです。
生息地も少し違い、モツゴより深場に多いと言われています。
産卵期は3月下旬~7月上旬で、この時期が来るとオスの色が全体的に黒っぽくなります。
卵は1週間程度で孵化し、モツゴ同様オスがその間守ります。
そして、この産卵期のオスは縄張り争いのためとても攻撃的になり、近くに他の魚がいると相手が息絶えるまで争うこともあります。
普段は真逆と言ってもいいほど小心で、驚いたりすると石や岩、枝の間などにサッと隠れる習性もあります。
時には泥に潜って姿を隠すこともありますが、これはモツゴにはありません。
ストレスがかかりやすい、という点では同じですね。
両方共、飼育するときにはストレスのかからない環境作りが大切です。
まとめ
同じ「モツゴ」と言っても、違いは色々ありますね。
今回ご紹介したウシモツゴは日本の固有種ですが、開発される場所が増え生息できる環境が減って来ていたり、外来種の影響もあってかなり減少している状況です。
現在、絶滅危惧種に指定されており、保護が必要と言われています。