以前の日本では昔ほど川遊びをする子供は多くなく、川で遊んでいて「毒のあるアガサに刺されてしまった」なんて言葉は聞かなくなりました。
これは現代の子供たちが川遊びより夢中になれるものがあるということなので、アガサの生息数が減ってしまったことも大きく影響していますが、このような時代の変化の中でアガサの生態や毒性について知れることは大変貴重なことがわかりますね。
それでは早速アガサの生態や毒性について詳しく紹介していきます。
毒をもつアガサはどんな魚?
アガサは淡水魚で、なぜ“アガサ”と呼ぶのかというと岐阜県郡上八幡での「赤くて刺す魚」ということが大きく影響しています。
他にも複数の呼び名がありますが、これは赤褐色の背中なのでこの「赤い背中」が名前の由来になっていることは間違いなさそうですね。
赤い背中のアガサは体長が10cm前後で最大でも15cmほどという特徴を持っています。
アガサはナマズの仲間の中では小型で一見ドジョウに似ていると言われています。
食性は動物食なので主に水生昆虫や小魚を餌にして暮らしています。
夜行性なので日中は水底の石の下や岩の隙間、水草の間に隠れているので捕獲することは容易ではありません。
夜行性ということが関係してアガサの研究はあまり進んでいないと言われています。
ただわかっていることがあります。
アガサには毒棘(どくきょく)と呼ばれる毒を注入させる器官があるため刺されると激しい痛みに襲われることになります。
この痛みから長野県では“サソリ”という異名をもっています。
もしアガサにさされてしまったら患部を良く洗い、消毒することが先決ですが痛みが治まらないこともあります。
そのときは病院へ行き手当てを受けましょう。
アガサはどんな場所に生息しているの?
アガサの分布域は大変広く、本州・四国・九州と渡りますが、秋田県の雄物川や宮城県の阿武隅川にも生息していると言われています。
アガサは顔に似合わずきれいな水を好むため“水質”を調べる「指標生物」ともなっています。
指標生物とは、自然環境の状態を指標生物を参考に環境汚染の度合いを調べ様々な条件を取り上げる際に測定するための生物であると言うことです。
なのでアガサがたくさん生息している川とは「きれいな水が流れている」ことになります。
まとめ
姿を見る機会が少なくなってしまったアガサについてお話しました。
もしアガサと触れ合うことがあったあら注意しましょう。