生き物には、ライオンやクマなどのように同じ姿のまま大きく成長するタイプがありますが、子供のときと成長したときの姿がことなる種類の生き物も存在します。
マンジュウダイ科・ツバメウオ属のツバメウオも後者にあたり、成魚と幼魚の姿がことなる特徴を持ちます。
ツバメウオはインド洋や西太平洋に分布しており、国内では釧路以南の太平洋側、富山湾より南の日本海側の沿岸に分布しています。
大きくなると1メートル近くにも成長するツバメウオの幼魚にはどのような特徴があるのでしょうか。
成魚とは姿や色が違うツバメウオの幼魚の特徴
ツバメウオの幼魚の特徴として挙げられるのは、成長した成魚との姿がことなることです。
ツバメウオの成魚の体つきは、セイヨウナシをイメージさせる丸い楕円形で高い体高を持ち側扁しています。
体色は黄褐色や灰色、背ビレと尻ビレの基底は長くて幅広く、腹ビレは黄色がかっています。
胸ビレの後下方にある黒色の斑と体にはしる不明瞭な横帯が特徴的です。
この成魚に対してツバメウオの幼魚は菱形の体を持ち、背ビレと腹ビレ、尻ビレが成魚の各ヒレと比較して著しく大きい特徴を持ちます。
体色も成魚とはことなる茶褐色や赤褐色、成魚では不明瞭となる横帯も幼魚ではハッキリとしています。
数は少ないながらも釣りや定置漁で姿をみることのできる成魚ですが、沿岸部で幼魚の姿をみることは難しいとされています。
なぜならば、幼魚は流木などと一緒に海の表層を漂うので、国内の沿岸では確認されないためです。
また、流木などと一緒にいることは、ツバメウオの幼魚の形や体色から擬態をおこなっていると推察されています。
脂がのった身が美味しいと刺身や煮つけなどのメニューで、地域的に食材として用いるツバメウオの成魚ですが、幼魚は食用ではなく観賞用に用いられています。
餌付けしやすかったり、人に慣れやすかったりする特徴を持つため、ファンの多い海水魚です。
まとめ
ここでは、ツバメウオの幼魚の特徴について触れてきました。
ツバメウオの幼魚の特徴としては、小さいうちは成魚とことなる形や体色を持つこと、流木などと一緒に漂っているため、成魚よりもさらに姿をみることは難しいということをお伝えしました。
以外なのは、人懐っこい性格を持っていることでしたね。
チャンスがあれば水槽で飼育を試してみてはいかかでしょうか。